大判例

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広島高等裁判所 昭和24年(う)719号 判決

原判決は証拠によらずして事実を認定した違法があるというのであるが記録を精査するに被告人の本件所為は債権者より債権の取立の依頼を受け権利行使の意図に出でたるものであるとの被告人の弁解及原裁判所がこの点を証拠によつて明らかにしなかつたことは所論の通りであるが、仮令権利行使の意図に出でたとしても、故意又は過失により法律の認むる範囲を逸脱する方法を以て之を行い他人の権利を害したるときは権利の濫用であつて権利の行使とは云えない。被告人の本件所為は法の認めざる害悪の通知により相手方を畏怖せしめ不法に財物を交付せしめたものであつて権利の行使たる性質を失うものであるから、権利行使の意図の有無は恐喝罪の成立に影響を及ぼさない。従つて原判決がこの点を証拠によつて明らかにしなかつたことは何等訴訟手続上の違法ではないのみならず、原判決判示犯罪事実はその挙示の証拠により充分認定できる。論旨は理由がない。

(註。本件は量刑不当により破棄自判)

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